NAIST受験とJAIST受験
はじめに
この度、NAIST(奈良先端科学技術大学院大学)とJAIST(北陸先端科学技術大学院大学)の平成31年度4月入学者用の選抜試験を受けてきました。
結果はまだですが、入試を受けるまでと入試当日について記しておきます。
(マルウェア解析系の記事は数学やってたら時間がなくなってしまったため受験までに間に合いませんでしたが、継続して書いていきます。
入試を受けるまで
試験勉強について
小論文
小論文はNAISTのいつでも見学会が終わったころから書き始めました。第一志望がNAISTだったことから、NAISTの小論文から書き始め、最終的に計3回の添削をお願いしました。その際、志望研究室の多くの方に添削していただけたので大変感謝しております。JAISTの小論文については、どちらの大学院に行っても同じ研究を行いたかったので、同じテーマで書きました。気が向いたら書いた小論文を公開します。
ちなみに、NAISTの試験は小論文(面接)とTOEICと数学(面接)。JAISTの試験は小論文(面接)だけです。
TOEIC
TOEICは630点が平均と言われています。学部3年生の頃からコツコツTOEICを受け、公式問題集やPodcastなどで勉強し続けていれば600点はいくと思います。
数学
数学は小論文を書く合間に勉強し、願書を出願し終えた後は本格的にシフトしました。
参考書はマセマの「大学数学キャンパス・ゼミ」シリーズの微分積分と線形代数と統計学と常微分方程式を使用しました(統計学については結局テスト範囲ではなかったけれど)。常微分方程式については最後の方までやる必要はないと思います。線形代数については年によっては最後の方にでてくるジョルダン標準形も問題として出ているので、やっておいた方が良いと思います。
あとはネット上にあった過去問やオープンキャンパスで教えていただいた過去問を解きました。解いたものをLaTeXにまとめてpdf化したので公開します。
今年の問題については一応まだ伏せておきます。
試験当日
JAIST
JAISTの面接はまずOHP(プリントをスクリーンに映すやつ)を使って7分間小論文についてのプレゼンをします、その後23分間の質問を受けます。面接官は3人でした。質問内容としては機械学習についての研究を行う場合、以下のようにちゃんと理解しているか聞かれます。
- プレゼンにてわからなかったこと、伝わらなかったこと、疑問点
- データセットはどうするのか
- 機械学習の代数的な意味(行列計算)や偏微分について理解しているか
- 固有値の定義、ラグランジュの未定乗数法を書け
- 機械学習に関する式を何か書け
- 機械学習の環境は何を使っているか
- プログラミング言語は何が書けるか
- システムプログラミングの経験はあるか
- UNIX系のOSの使用経験はどのくらいか
- キーワード用紙に書いた科目について、科目名から察せないものについてはどのような内容か聞かれる
- 英語はできるか
- なぜJAIST、なぜその研究室か
NAIST
NAISTは数学の問題を閲覧するのに10分、数学の面接官の前で解くのに12分。別の部屋で小論文についてのプレゼンに3分、質問に9分です。数学の面接官は2人、プレゼンの面接官は3人でした。数学がある分、プレゼンの時間も質問の時間も非常に短く、すべてを伝えることは難しいです。また、機械学習についての研究を行う場合はやはりその点について聞かれます。
- データセットはどうするのか
- 提案手法で用いた技術はどこから知り得たのか
- 現在までに自分が頑張ったこと
- プログラミング言語は何が書けるか、どのくらい書いたか
- 英語はできるか
- オープンキャンパスやいつでも見学会の旅費はどうしたのか
- 機械学習の環境は何を使っているか
- 趣味はあるか
数学については解析学の方は問題なかったのですが、線形代数の問題が例年よりも特殊で、しっかり勉強したつもりでも一部しか解けませんでした。
おわりに
以上が私が受験までに行ったことと、受験で体験したことです。少しでも両大学院を目指す方々の参考になれば幸いです。私はこれらのことを全うするために4月に入ってからは卒業研究と併せ、2日に1回以上は徹夜する日々でした。その努力が実ることを信じています。
追記1
追記2
NAISTも合格してました!